研究開発
人々の生活に役立つ“香りの兆し”を見つける研究分析の仕事
Y.S
【大阪工場】 研究開発本部 素材・技術開発研究所
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入社・志望動機を教えてください。

薬学部で培った知識と技術。身近なものを研究してみたくなり、食品の研究職を目指す。
私は家に科学雑誌が置いてあるような、科学好きな両親の元で育ちました。中学生の時は理科と数学が苦手だったんですが、受験に向けて勉強をしていたら逆に楽しくなってしまったんです。高校も理数系で、大学は薬学部の研究職を目指す学科を選び、大学院に進みました。大学院時代は、土壌中の微生物の培養液から病気に効く有用な化合物を採取する研究をしていたんです。
就職活動では、「食品のように多くの人にとって身近なものを研究したい」と考えて、研究室の先輩方の進路の資料を探して香料業界のことを知りました。気になったのが、香料で減塩ができるという「機能性香料」のことです。香料については大学時代にはあまり考えてこなかったんですが、未知の世界で面白そうに感じたんですよね。塩野香料では、研究・開発・営業が一緒に募集されていまして、私は研究職を目指して入社しました。
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今の仕事の内容を教えてください。

ゼロから1を生み出す研究は、まるで宝探しのよう。香料の可能性を見出していく仕事。
「素材・技術開発研究所」は、製品開発に近い、原料のエキスやペーストを作る化合物の合成を行うグループと、基礎的な分析と化合物の合成を行うグループの2つに分かれています。私は後者のグループに所属しており、仕事は大きく分けて2つありまして、1つは香気分析などですね。果物などの植物、場合によっては動物から特徴的な新しい化合物を見つけてきて、それを創香部の開発担当者に新しい原料として使ってもらうような研究です。また、営業担当者のプレゼンにも活用いただくことで、「この成分を入れるとより爽やかになります。この果物のキーの成分はこれです」のように、お客様への提案をしていくんですね。開発担当者と一緒に評価をしながら「これを入れたらこういう傾向になる」というのを探りながらお客様へ提案をしています。
もう1つ、会社として新しく取り組んでいる、研究にも携わっているんです。これは香料の新しい可能性を生み出すために行われている研究ですね。私が入社する前からスタートしていたプロジェクトに先輩が関わっていまして、私は違うテーマで一緒にやらせてもらっています。突き詰めていくと、ゼロから1を生み出していく、宝探しをしているような感じの研究なのですごく楽しいんですよね。
香りに多様性を持たせたい、という目的で、ある香りの研究をここ1〜2年集中的にやっています。10種類ぐらいのサンプルを分析したところ、一般的に出回っているものだけでなく、手に入るものを片っ端から集めてきて分析してみようということになりまして。先輩は、「これは他とは違うぞ」と経験から直感して分析されたりしているので、それを間近で見てとても刺激を受けています。一部の地域でしか作られていないものに出会って分析をして、そのキーとなる成分について学会発表までできて、とても良い経験になりました。この研究をずっとやっていたので、日常生活でもすごく興味をもつようになったんです。私も経験値を高めないとな、と思い、少し高くても買ってみようかなと。いろんな種類を気にしながらチャレンジしてみるようになりました。
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今後の目標をお聞かせください。

科学の最先端の技術が、製品として実用化され世の中に広められていく。その基礎を担う仕事のやりがいと、今後の目標。
研究で新しい知見が得られた時には、ある意味「科学の最先端」から最新の情報を世の中に広められるということなので、すごく面白いですし、やりがいですね。そもそも新しいことを知るのが好きなので、常に文献調査に触れて自分の仕事に取り込むことも多いんですよ。毎日新しい知識が得られてとても楽しいです。
新しい特徴的な香りの化合物、まだ世の中に出ていないものを見つけ出したい、という大きな目標があります。そのためには運と自分の実力のどちらも高めなければできないことですし、時間が限られているので根気も必要ですね。経験から新しい化合物を見つけるアンテナを敏感にしておき、嗅覚を高めることが日々の小さな目標です。それと、会社の利益にもっと貢献するためには、自分が学んできた経験を活かした研究をすることが重要だと考えていますね。私は今26歳なのですが、30歳になるまでにプロジェクトを1〜2つ完成させたいという具体的な目標もあります。
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塩野香料の福利厚生についてお聞かせください。

働き続ける意欲をバックアップしてくれる福利厚生制度。
新しいことを取り入れたり学んだりすることが好きなので、会社の福利厚生にあるe-ラーニングもよく利用しています。ビジネスマナーやスキル系など多彩なプログラムが用意されていて、基礎から学べます。繰り返し何度でも見られるので復習もできるんですよね。それと、就業時間外で、英会話など外国語を学ぶプログラムを自分のペースに合わせて受講できます。受講回数などの条件をクリアすれば、会社が費用を負担してくれるというかなりありがたい制度があるんです。若手社員の一人として、私もいつか英会話をやってみたかったので本当にうれしいですね。
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若手新卒入社者視点で思うことをお聞かせください。

就職を機に、人生初の移住。上司や先輩からのサポートを受けて仕事に打ち込む日々。
私は、就職で初めて関西に移住したんです。知らない土地で仕事を始めましたが、職場の方々が心地良い距離間を保って気配りもしてくださっていて、心の支えになっています。同じように移住して就職をする方にとっても、塩野香料は働きやすい会社だと思うんです。社員は皆さん勉強熱心で真面目で、常に何かを考えている方が多い雰囲気ですね。何かを突き詰めたい、新しいことにチャレンジしてみたい方にとって働きやすい会社だと思います。
自分を香りに例えると……「ジャスミン」の香り。
私を香りに例えると、ジャスミンの香りですね。人生でも一番長い間好きな香りで、小さい頃からよく飲んでいたお茶がジャスミンティーでした。香水を選ぶ時も、ジャスミンベースの香りを選びます。嗅ぐとリラックスできますし、頑張るぞ、と気持ちを高めたい時にはテンションが上がるんです。ジャスミンの花は白くて小さく儚い女性らしいイメージで、香りもふんわり甘くて華やかって感じもするんですね。でも、少量で強さが増したり、アニマリックな癖もあるので、見た目と香りにギャップがあります。私自身も見た目と中身にギャップがある、ガッツがあってサバサバしていると言われることもあるので、そういう側面がある人でいたいですね。

ある1日のスケジュール

人を知る

営業
まだ見ぬ香りの種をまき創った香りが最終製品の立役者になるきっかけを作る仕事
ビジネスソリューション
営業
海外のお客様向けに「ローカライズドされた香り」を調合 日本らしさが生きる香りを海外へ提案する
グローバル事業
研究開発
人々の生活に役立つ“香りの兆し”を見つける研究分析の仕事
素材・技術開発
営業
時短勤務で子育てと両立しながらお客様のオーダーの先にある未来を予測する仕事
ビジネスソリューション
研究開発
原料の価格変動に対応するため製品の品質を守りながらコスト最適化を追求し続ける
原価革新
研究開発
計画通り製造するために社内外と調整しながらあらゆる工夫をする「会社の砦」
調達
生産
入社から約40年「あたりまえ」を支える仕事にチーム一丸で取り組む
生産管理
生産
「経験者集団」の品質保証でこれまでの経験をさらに突き詰める
品質保証
営業
海外出身キャリア採用者が活躍できる場で日々仕事に打ち込む
グローバル事業
営業
塩野香料の起源とつながる事業を世に広めグループ全体に貢献する人材を目指して
FCセールス
研究開発
お客様のイメージを具体的な香りに 新しい香りを創り続ける「調香師」の仕事
創香
研究開発
キャリア採用者としての知識と経験を生かし「多角的な目線と異業種出身のアイデア」を仕事に投じる
マーケティング
コーポレート
若い社員の意見に寛容な風土で「人事総務のプロフェッショナル」を目指す
人事総務
コーポレート
システム開発・導入・活用支援の経験を活かし全社員に便利を届ける仕事
経営管理
生産
「香りづくり一筋 新卒入社から20年 この仕事の面白さに惹かれ続けて今がある」
製造