プロジェクトストーリー

台湾
グローバルチャレンジ

海外市場でも通用する
香料の開発。

プロジェクトメンバー Member

営業

Y.Okuda

香料の提案営業を担い、顧客の要望を整理して社内の開発・品質・製造をつなぐ営業担当。案件の窓口として提案から進行までを行う。

調香師

Y.Fujiwara

台湾拠点でフレーバー開発を担う技術担当。品質保証や製造とも連携しながら、現地の嗜好に合わせた香りづくりを推進。

プロジェクト開始のきっかけ Background

台湾進出のパートナーとして、
白羽の矢が立つ。

Y.Okuda

きっかけは、日本国内で取引のある大手飲料メーカー様からの相談でした。台湾で清涼飲料を展開するにあたり、現地で対応できる香料会社を探しているという話があり、台湾に拠点を持つ点を評価して声がかかった形です。現地での市場調査や開発を進めるには、台湾の事情を理解していることが重要になります。その期待を受け、現地訪問や市場調査を行う流れにつながりました。ただし、この時点では提携が決まっていたわけではなく、あくまで候補の一つでした。

そこで日本と台湾のチームが連携し、現地での対応力や市場理解を示すため、市場調査などを重ねながらアプローチを続けました。台湾での販路拡大を目指していたこともあり、この機会を前向きに捉えて動いた結果、現地拠点の強みや対応力が評価され、正式なパートナーとしてメーカー様に選ばれたのだと感じています。

最も大変だったこと Challenge

限られた選択肢の中から開発を進めなくてはならない。

Y.Fujiwara

日本と台湾では、香りに対する感覚や期待されることも異なります。例えばですが、日本で一般的にイメージされるレモンの香りは、すっぱくて爽やかな印象を持つ方が多いですが、それがそのまま台湾で受け入れられるとは限りません。というのも、台湾で流通しているレモンは、皮が緑色のものが一般的なんです。香りも、いわゆる黄色いレモンより、もっとフレッシュで青々とした印象があります。現地の人が普段から慣れ親しんでいる香りや味の記憶を前提に考える必要があるのです。

一番大変だったのは、日本で当たり前にできていることが、そのまま台湾では通用しない点でした。特に香料原料の種類や入手方法には大きな違いがあります。日本ではたくさんの中から細かく原料を選び、微調整を重ねながら香りを組み立てられますが、台湾では使える原料が限られています。同じ香りを目指していても、選択肢そのものが違うため、日本と同じ感覚で進めると行き詰まってしまう。特にその前提の違いをメーカー様に理解していただくのに、時間がかかりました。

何を重視したか Focus

飲む人の嗜好や好みを
正しく理解して進める。

Y.Fujiwara

飲料向けの香りづくりで大事にしていたのは、香りを単独で捉えないことでした。飲料は、香りと味が合わさった「香味」として認識されるものです。香りだけが良くても、飲んだときの印象として成立しなければ意味がありません。そのため、香りそのものではなく、商品として口にしたときにどう感じられるかを常に意識しながら、実際に製品として成立し、飲んだ人に違和感なく受け入れられることを目指しました。

また、香りに関する要望はとても抽象的で、人や会社によって表現の仕方も異なります。同じ言葉であっても、指している香りのイメージが違うことは珍しくありません。そうした中で、飲む人の嗜好や好みを正しく理解することに努めながら、飲む人が本当に満足する香りを目指し、具体的なレシピに落とし込んでいきました。

どのような成果があったか Outcome

グローバルビジネスとして、
次につながる実績に。

Y.Okuda

このプロジェクトの成果として大きかったのは、台湾で香りを活かした清涼飲料のビジネスが実際に形になったことです。台湾での取り組みは、社内外にとって一つのモデルケースとなりました。現地での開発・製造に対応できたことで、台湾市場においてビジネスとして成立することを示せた点は、非常に意味があったと感じています。

また、このプロジェクトをきっかけに、メーカー様より今後の展開についても前向きな話が出ており、今回だけのお付き合いにとどまらず、継続的な関係につながる土台ができたと考えています。数字としての成果だけでなく、「台湾で一緒にビジネスができる」という実績を残せたこと。その信頼が、次の取り組みへの期待につながっている点が、このプロジェクトの大きな成果だと思います。

次への挑戦 Next

台湾での経験を、次のフィールドへ。

Y.Okuda

今後は、この経験を活かし、日本での売上の土台をより強固なものにしていきたいと考えています。これまでの経験をもとに、過去に接点があったものの十分に広がらなかったお客様や、私たちがまだ手をつけられていない分野に改めて向き合っていくことも、その一つです。

Y.Fujiwara

台湾で開発した香料を日本に逆輸入したり、台湾だけでなく他の地域にも展開していきたいです。今回の実績が、次のグローバルな取り組みにつながっていくことも期待しています。消費者にとって新しい驚きのある製品づくりに、これからも関わっていきたいと考えています。


取材日:2026年1月14日