「もったいない」から始まった、
水産への挑戦。
きっかけはシンプルに、「香料をつくる過程で出る、余った原料を活かせないか」ということでした。たとえば、スパイスを抽出したあとの残りや、シーズニングオイルをつくる際に出る、動物性の油や醤油などを含んだエキス。これらの捨ててしまうにはもったいない素材を、何か別の形で役に立たないかと検討していたのです。そこで、「食べものの世界で役立つ素材なら、動物の餌にも活用できるのではないか」と考えたのです。実際、これらの素材には美味しさにつながる要素が含まれているため、まずは飼料への活用を視野に入れました。
そして調べていく中で、活用先として現実的な課題を抱えていたのが水産の現場でした。養殖では餌代が大きな負担で、とくに魚粉の高騰が深刻になっている。魚粉を減らしたいのに、減らすと食いつきが落ちる――。この壁を越える方法が求められていました。それなら、素材の持ち味を魚が食べたくなる形で活かせると、養殖用の餌づくりへと挑戦することになったのです。